ミニトマト(2)栽培の基本:土植えから二股仕立てまで

家庭菜園

本稿では、ミニトマトを畑に植える際の手順と、植えた後の管理の仕方を詳しくご紹介します。

特に、ミニトマトに適した二股仕立ての栽培方法も解説するので、ぜひ実践してみてください。

また、前回の「種から苗を育てるミニトマトの栽培法」に関する記事をお読みでない方は、こちらからご覧いただけます。

ミニトマトの苗を土植えする方法

ミニトマトの苗の適切な土植え時期

ミニトマトの苗を畑に植え替えるのに最適な時期は、一般的に温暖な地域では5月の始めごろ、特にゴールデンウィークが目安とされています。
もし苗に花の兆しが見られたら、それより少し早めに植え替えをすることをおすすめします。

ミニトマト苗の土植えする方法

苗の植え替えは意外と簡単で、あらかじめ準備したマルチシートにポットサイズの穴を開けて、苗を優しく植えます。

植え替える前に、ポットの土にしっかり水を吸わせておくと、土が崩れにくくなります。また、割りばしを仮支柱として使用することで、強風にも苗が倒れにくくなります。

苗が小さい間は、蛾や蝶の産卵や青虫などの害虫から守るために防虫ネット付きのトンネルを設置することが大切です。

野菜栽培では防虫ネットの使用が非常に重要で、これを使うかどうかで栽培の成果に大きな差が出ます。

株がしっかりと成長し、葉が増えてきたら、順調に根付いていると判断できます。

ここからミニトマト栽培の本格的なスタートです。

ミニトマト栽培のステップ:土植え後の成長過程

ミニトマトの成長サイクル

ミニトマトを畑に植えた後の約2週間で、順調に成長していれば初めての花房を目にすることができます。

花房は蕾が集まる部分で、これが実を結ぶ場所になります。
通常、ミニトマトの花房では8から14個の実を収穫できることが期待されます。

わき芽を取り除いて収穫アップ

ミニトマトに花房が形成されると、茎の分岐部から「わき芽」が伸び始めます。

これらを放置すると栄養が分散し、収穫量が減る可能性があるため、わき芽を早期に摘み取ることが肝心です。

わき芽は小さい時であれば手で簡単に取り除くことが可能です。

支柱の設置のタイミングは?

ミニトマトの茎が30cmほどに伸びたら、しっかりとした本支柱を用意し、茎を麻紐で固定します。
茎が今後太くなることを考慮して、茎側は少しゆるめに、支柱側はしっかりと縛ります。

ミニトマトの花が開花してからのお手入れ

植えた後約20日でミニトマトは開花します。
この野菜は自己受粉しやすく、大玉トマトと比較してホルモン処理の必要がほとんどありません。

開花から1週間後には、花から実への変化が始まります。

ミニトマトは数多くの実をつけますが、大玉トマトのような摘果作業は必要なく、実の成長に大きな影響はありません。
これが、ミニトマトが家庭菜園に適している理由の一つです。

ミニトマトの収穫時期

ミニトマトの最初の収穫時期は通常、6月下旬から7月中旬になります。

収穫時期の差は、成熟に必要な累積温度に依存しています。
累積温度とは、開花から収穫までの日々の平均気温の合計で、ミニトマトは約800度で熟します。

例えば平均気温が20度の場合、収穫まで約40日が必要ですが、15度の場合は約53日かかります。
したがって、梅雨の気温が収穫日に大きく影響し、梅雨が短い年は早めの収穫が可能で、長い年は収穫が遅くなる傾向があります。

ミニトマトの「二股仕立て」栽培ガイド

このセクションでは、ミニトマトの「二股仕立て」栽培法について解説します。

「二股仕立て」栽培とは?

「二股仕立て」栽培法では、主枝とともに選択したわき芽を伸ばし、二つの主枝を持つように育てます。

この方法は一本仕立てに比べて収穫量が増加する可能性があります。
通常、わき芽は取り除いて成長を制限しますが、二本仕立ての場合は一つのわき芽を特別に伸ばします。

ただし、多くのわき芽を伸ばすと植物の成長や実のつきに悪影響を与えるため、伸ばすわき芽は一本に限定することが重要です。

二股仕立て用のわき芽の選び方

二股仕立てに向いたわき芽を選ぶ際は、植物のバランスを考慮して、元気で適切な位置にあるわき芽を選びます。

最適なのは、第二花房の上部に位置するわき芽です。
このわき芽を伸ばし、株全体に葉面散布肥料を施して健康的な成長を促します。

選んだわき芽は一週間ほどで大きく成長します。
適切なわき芽管理とともに、二本仕立て用の別の支柱を設置したら、二股仕立て栽培の準備完了です。

まとめ:ミニトマト栽培の基本:土植えから二股仕立てまで

今回はミニトマトの植え方と二本仕立てによる育て方をご紹介しました。

  • 植え方のコツは、支柱を立てたり、防虫ネットを使うことで順調に育てるための準備が大切です。
  • 成長段階ではわき芽を取り除く事でミニトマトの収穫量が減るのを防止します。
  • 最後に一つだけわき芽を育てる二本仕立てで、更なる収穫アップを狙います。

この記事が読者の皆さんのお役に立ち、さらに立派なミニトマトが沢山育ってくれると嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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