今回はさつまいものつるの管理方法から収穫までをご紹介します。
生命力が強く、成長の早いさつまいもは、つるが伸びたまま放置しておくと、芋の発育に悪影響が出ることがあります。
その対策方法や、収穫したさつまいもをより甘くする方法などもご案内します。
ぜひ最後までお付き合い下さい。
さつまいものつるの管理方法
さつまいもを植えてから約1ヶ月が経過すると、ツルがどんどん伸びて地面を這い始めます。
伸びたツルを放置しておくと、ツルが衰弱したり、予期せぬ小さな芋が生じて大きな芋の成長が阻害されることがあります。
そこで重要になるのが、さつまいものツルの適切な管理方法です。
特に、「ツル返し」という技術についてお話しします。
さつまいものツルの特性
伸びたさつまいものツルは、そのままにしておくと小芋が出来やすくなります。
これは、ツルが土や水に触れると根を張る特性があるためです。
ツルの中間部分から根が生じると、そこにも小芋が形成され、本来大きく成長させたい芋への栄養供給が不十分になります。
また、根が多方向に広がると、土の栄養を過剰に吸収し、「ツル弱り」状態になることもあります。
そのため、さつまいものツルは土に触れさせないように管理することが必要です。
そのための方法が「ツル返し」です。
さつまいもの「ツル返し」手法
「ツル返し」は非常にシンプルな方法で、ツルを裏返すだけです。
裏返した状態は一見すると雑然としているように見えますが、この方法で土に根付こうとする根を断ち切ることができます。
家庭菜園でさつまいもを育てている場合、スペースの制約に直面することがあるでしょう。
そんな時は、支柱を使った立体栽培がおすすめです。
まず、長い支柱を用意し、根元から少し離れた場所に設置し、ツルを30cmごとに結びつけていきます。
ツルが一箇所でしか固定されていないと、ずり落ちたり、過度な力で折れたりするリスクがあるので、重力を分散させるために複数の固定点を設けてください。
ツルが伸びてきたら、支柱を追加して、ツルがM字形になるように管理します。
この際、カーブ部分に過度なテンションがかからないように注意しましょう。
この方法を取れば、土に触れずに限られたスペースでもスイートポテトを栽培できます。
狭いスペースでの栽培に挑戦している方は、ぜひこの方法を試してみてください。
サツマイモの収穫に最適な時期と判定のポイント
サツマイモは、一般的に温暖な地域では10月から11月が収穫時期とされています。
しかし、サツマイモは寒さに弱く、低温にさらされると品質が落ちる可能性があるため、冬の寒さが本格化する11月前に収穫を終えることが望ましいです。
サツマイモ収穫のタイミングの見極め方
サツマイモの収穫時期を決定する際、葉の見た目だけでは判断しづらいことがあります。
10月でも暖かい日が続けば、葉は依然として緑色を保ち、成長が続くからです。
そこで、ジャガイモの収穫時に用いられるように、地面を軽く掘って「試し掘り」をすることがおすすめです。
試し掘りをする時は、土の表面だけを優しく掘り起こし、土中の細かい根をできるだけ傷つけないように注意してください。
根が少し切れてしまうこともありますが、あまり気にせずに作業を進めてしまいましょう。
サツマイモが肥大していれば、土を掘った際に確認できると思います。
特にさつまいも栽培1年目はまだ中くらいのサイズがほとんどで、そこまで大きいものは出来ないので、適切な大きさに達していれば、収穫しても問題ありません。
サツマイモ収穫の方法と気を付けるべきポイント
サツマイモの収穫は、幼稚園や小学校で行われるような体験活動でもよく実施される、比較的簡単な作業です。
主に土を掘り返すだけですが、サツマイモの皮は非常に薄く、注意深く取り扱わなければ簡単に剥がれてしまうことがあります。
皮が剥がれると保存期間が短くなるため、収穫の際には丁寧に扱うことが重要です。
サツマイモの収穫プロセス
収穫を始めるには、まず伸びたツルを切り取ることから始めます。
収穫作業をスムーズに進めるためには、ツルを全て取り除くことが効果的です。
次に、土を掘り返したり、ツルの根元を引っ張ると、まさに「芋づる式」のようにサツマイモが姿を現します。
サツマイモは連作障害が少ないため、何年にもわたって栽培を続けることで、より質の高いサツマイモを収穫することが可能です。
家庭菜園では、毎年サツマイモを栽培してみるのもおすすめです。
ただし、サツマイモの後に他の春野菜や夏野菜を植えると、土壌がそれらの野菜に適応してしまうことがあります。
その際は、サツマイモの苗を植えた際に使用した発泡スチロールボックスに土を残しておくと便利です。
この発泡スチロールを再利用し、次の年もサツマイモの栽培に役立てることができます。
サツマイモ栽培は、工夫によってさらに楽しむことができます。
サツマイモをより美味しく保存する方法
家庭で育てたサツマイモは、収穫したてのままでも美味しいですが、さらに甘みを増やしたい場合には、収穫後2~3週間程度の室温保存が効果的です。
保存する際には、サツマイモを洗わずに土を軽く落とし、低温を避けられる場所に置くことが重要です。
例えば、新聞紙で包んで、家の中の適度な温度が保てる玄関周辺に保管すると良いでしょう。
この方法により、サツマイモのデンプンが徐々に糖分に変わり、より甘くおいしくなります。
この保存法を試してみて、その味の変化を楽しんでみてください!
まとめ:さつまいものつるの管理方法から収穫まで
今回はさつまいものつるの管理方法から収穫までをご紹介しました。
生命力の強いさつまいもは成長段階で伸びてくるつるの手入れをしないと肝心のいもが育たないという事態が起こりますので、しっかり管理しましょう。
また、収穫したさつまいもの甘みが足りなくてガッカリしてしまったという方もいらっしゃるかもしれません。
その場合にも甘みを増す手段がありますので、せっかく育てたさつまいもにひと手間かけて美味しく頂きましょう。
この記事が皆さんのさつまいも栽培のお役に立てたら嬉しいです。
今回もお読みいただき、ありがとうございました。