この記事では、自宅の庭やベランダでできるイチゴ栽培の手順を紹介します。
自宅でイチゴを育てる際には、冬を越すための準備が必要ですし、成長にも時間が掛かりますが、自分で育てたイチゴの甘さと新鮮さは他では味わえません。
市販のイチゴとは一味違い、まるで自宅でのイチゴ狩り体験ができます。
イチゴはランナーと呼ばれる茎から簡単に増やせます。
初めて苗を購入すれば、次の年からは新しい苗を買う必要がなく、経済的です。
そのため、コスト効果が高く、家庭菜園での栽培に最適な果物です。
イチゴの苗の選び方
イチゴ栽培の第一歩は、適切な苗を選ぶことです。
イチゴは種からではなく、ランナーを通じて育てるため、初めの苗選びがとても大切です。
美味しいイチゴを長く楽しむには、質の良い苗を選ぶことが重要です。
市場では「とちおとめ」や「とよのか」などの人気品種が手に入り、ホームセンターやオンラインショップで購入できます。
さらに、収穫期間が長い四季なりの品種もあります。
初めは5本程度の苗を揃え、翌年にはそれを増やすことができます。
品種選びはご自身の好みに合わせて楽しんでください。
自宅でのイチゴ栽培:土づくりから苗の植え付けまで
イチゴを育てる際の基本的な流れは、10月頃に苗を植え、冬を越してから春に新しい芽を出し、4月頃に収穫するというものです。
春にホームセンターで見かけるイチゴの苗の中には、その年に実をつけるものもあるため、花が咲いているものや小さな実が付いているものを選ぶと確実です。
イチゴ栽培のための土の準備
イチゴ栽培用の土は、一般的な家庭菜園の土でも問題ありませんが、堆肥を混ぜてpH値を調整した土を使うと良いでしょう。
地植えでもプランター栽培でも対応可能です。
イチゴを甘く育てるためには、リン酸が豊富な土が必要で、窒素分はそこまで重要ではありません。
「バッドグアノ」は元肥として適しており、天然成分で無臭であるため、家庭菜園に最適です。
追肥では効果が薄いので、土作りの初期段階で加えることが肝心です。
イチゴ苗の植え付け方
土に「バッドグアノ」を混ぜて1~2週間後、土が落ち着いたらイチゴ苗を植えます。
苗の中心部分であるクラウンに土が掛からないよう注意して植え付けます。
この手順はプランターでも地植えでも同じです。
さらに重要なのは、苗が冬の寒さを経験することです。
イチゴは寒さにさらされることで春に花芽をつけますので、1~2月の寒い時期にしっかり管理しましょう。
植え付け後は2月まで屋外で育て、枯れ葉や虫食いの葉をこまめに取り除くことが大切です。
冬季におけるイチゴのケアと栽培手順
2月が終わりに近づくと、イチゴ栽培において大切な追肥の時期が訪れます。
市販されている普通の化成肥料で充分です。
肥料は株の周囲10cm程度の範囲に散布し、これにより春の花が咲き、実が育つための栄養源となります。
この追肥作業は忘れずに行うことが重要です。
3月が始まり、気温が上がると、イチゴの新芽が生え始めます。
こうなると、寒さはもはや必要なくなります。
土の温度を高め、雑草を防ぐためにマルチングを施します。
(プランターでの栽培の場合はこの作業は不要です)
マルチの幅はおよそ40〜50cm取り、両側の土でマルチを固定します。
こうすることで、春の収穫を待つ準備が整います。
虫による食害を防ぐため、防虫ネットを使うことを検討しましょう。
春のイチゴ栽培のポイント
暖かくなる3月に入ると、イチゴは白い可愛らしい花を咲かせ、収穫に向けた準備がスタートします。
開花から追肥の手順
気温の上昇に伴い、イチゴの成長も早まります。
まず、クラウンと呼ばれる中心部分から新しい葉が生え、花をつける茎が伸びて、やがて白い花が咲きます。
花が咲いたら、冬の管理から数えて2回目の追肥を行います。
化成肥料を適量、株の周りにまんべんなく撒きます。
そして、均等に受粉させて美しい実がつくよう、花の中心部を優しく指で撫でることが効果的です。
これにより均一な受粉が促され、不揃いなイチゴを避けることができます。
まとめ:いちごの苗の植え方と追肥の方法
この記事で、家庭でイチゴを育てるための基本的な方法、特に苗の植え付けや冬季の追肥、開花後の追肥の技術について詳しくご紹介しました。
家庭でイチゴを栽培する際は、開花の時期がそれぞれ異なるため、一回で大量に収穫するのは難しいかもしれませんが、四季成りのイチゴを選べば、約2日ごとに新しい実を収穫する楽しさを味わえます。
自宅で収穫したイチゴの最大の魅力は、その新鮮さにあります。
一度自宅で採れたイチゴを味わうと、市販のものでは物足りなくなるほどです。
皆さんも、ぜひ自宅でイチゴ栽培に挑戦してみて、その素晴らしさを体験してみてください。