こんな疑問、持っていませんか?
- 「良い土作りには有機物が欠かせないけど、有機肥料って高いよね?」
- 「コストを抑えて土を作りたいな」
- 「無料で有機物を手に入れる方法はないかな?」
- 「家の周りにあるもので、有機肥料に使えるものは何だろう?」
この記事を読めば、次のことがわかります。
- ほぼ無償で手に入る有機物の種類
- 入手した有機物を使った土作りの方法と注意点(特に家庭菜園初心者向け)
健康的な野菜栽培には「良い土」が必須です。
優れた土を作るためには、土壌の微生物にとっての栄養源である「有機物」が大切。
「わざわざ購入するのはもったいないかも」と思う方へ、無料または低コストで入手可能な有機物について、この記事で紹介します。
その使い方や注意点についても詳しく解説していきます。
簡単に見つけられる有機質の素材とその利用法
有機質は市販品としては高価なことが多いですが、良い土を作る上で非常に重要です。
「できるだけ低コスト、もしくは無料で有機質を得たい」と思っている方のために、費用を抑えて、あるいは無料で入手できる有機質の種類をご紹介します。
庭や畑に落ちる葉を活用
落ち葉は貴重な有機質源として知られており、多くの場合無料で入手可能です。
ご自宅の庭や畑に、栗や柿、くぬぎなどの落葉樹があれば、その葉を集めて土に混ぜ込んだり、堆肥として利用するのが良いでしょう。
自分の庭にそのような木がない場合でも、地元の農家や近隣の方、落ち葉が多い土地の所有者に許可を得て葉を収集する方法もあります。
雑草を有機質へと変換
雑草もまた有効な有機質です。
庭や畑では避けがたい存在ですが、有機質として利用すれば、その煩わしさも少しは減るかもしれません。
雑草が生えたら、刈り取るか引き抜くことで、土質を改善したい箇所に積み上げていきます。
ただし、根付いた状態で雑草を土中に埋めると、再び生えてくる可能性があるため、雑草は乾燥させてから土に混ぜ込むことが肝要です。
剪定した枝葉を再活用
庭の木を剪定する際に出る枝葉は、有機質資源として再利用可能です。
自宅の庭木を剪定することで、コストをかけずに有機質を確保できます。
剪定で出た枝は畑に活用するのが適しています。
ただし、太めの枝は分解に時間がかかるため、細かく切り分けて土に混入するとより効果的です。
稲わらの有効利用
稲わらは、優れた有機質の源として知られています。
長年にわたり、土作りに広く使われてきました。
今日でも、稲刈りを終えた後の田んぼで稲わらを土に混ぜる農家は少なくありません。
米農家の知人がいる場合、稲わらを分けてもらえるチャンスがあるかもしれません。
もみ殻の有効活用
もみ殻は貴重な有機質資源です。
土に加えたり、畑のマルチとして利用したりすることができます。
お米を扱う農協や店舗では、比較的安価に譲ってもらえることがありますので、興味があれば問い合わせてみる価値があります。
米ぬかを活用
米ぬかは、微生物を引き寄せる効果に優れた有機質肥料として知られています。
コイン精米機がある場所や、米を扱う店では、手に入れることが多いです。
野菜くずなどの生ごみ
家庭で最も簡単に手に入る有機質は、料理の際に出る生ごみと言えます。
野菜の切り端や皮などを適度に乾燥させた後、土に加えるか、堆肥として活用すると良いでしょう。
有機物は土壌微生物の大好物
土壌内の微生物は、有機質をエネルギー源として利用し、その分解から生まれる成分が植物の育成や土の質向上に寄与します。
家庭菜園愛好者にとっては、土中の微生物を豊かに育てることが重要な目標です。
そのため、多くの園芸家が堆肥を使って土に有機質を加えるのです。
簡単に手に入れられることもある有機質を、賢く土作りに利用しましょう。
「土作りに有機質をどのように活用するのか?」
この質問に対するシンプルな方法と注意すべき点を、続くセクションで解説します。
有機質を活用する簡単な方法とその注意点
手に入れた有機質を効果的に土作りに使いましょう。
特に、家庭菜園初心者でも簡単に試せる方法があります。それは…
単に重ねること
つまり、土の上に有機質を重ねるだけです。
「森の土壌」を思い浮かべてみてください。
森や林の土壌は非常に肥沃ですが、それは木々の枝葉が落ちて土に積もるからです。
森林の自然サイクル:枝葉と有機質
森林では、自然に有機質が土に追加され、栄養豊かな土が作られています。
この自然のサイクルを真似することができます。
ただし、このアプローチには一つの留意点があります。
自然サイクル利用の課題
この方法の欠点は、その過程に時間がかかることです。
栄養の少ない硬い土を、微生物に富んだ柔らかい土に変えるためには、「森林サイクル法」では2〜3年の時間が必要になります。ただし、
「そんな長い時間を待てない、早く畑を使いたい」と思う方が大半ですよね。
次はその対処方法をご紹介します。
より早く良い土を作るには
急いで優れた土を作成したい時、有機質と微生物豊富な素材を土の浅い部分に埋めるか、しっかりと混ぜ込む方法がおすすめです。
たとえば、
- 葉っぱと腐葉土(腐葉土は微生物が多いため分解が進んでいる)
- 乾燥したキッチンの残り物と米ぬか(米ぬかは微生物を集める性質がある)
- 剪定された枝葉と堆肥(分解済みのバーク堆肥や牛糞堆肥など)
埋める場合、約5cmの深さに土を掘り、有機質と素材を加えてから土をかぶせ、マルチを敷いて約4週間放置すると、土が柔らかくなるでしょう。
(気候や季節によって変動することがあります)
土を耕す時は、鍬や耕運機を使って土と有機質をきちんと混ぜると効果的です。
手動での混ぜ作業は大変ですので、耕運機を活用すると作業が楽になります。
土づくりの初年度は、この方法で問題ありません。
2年目以降は、積み重ね方式を採用し、徐々に森林のような肥沃な土を目指しましょう。
まとめ:低コストで手に入る有機物と使い方
低価格または無料で手に入る有機物には、落ち葉、雑草、剪定された枝葉、稲わら、もみ殻、米ぬか、キッチンからの生ごみなどが含まれます。
これらを層にして積み上げることにより、土の状態が少しずつ良くなっていきます。
土作りの時間を短縮するためには、有機質と微生物が豊富な素材を土に入れて混ぜるという方法もあります。
皆様の土作りが順調に進むことを祈っています。
記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。